流域環境学習・学習支援

新横浜のアユ

新横浜のアユ

鶴見川は流域の85%以上が市街地化され、194万人以上が暮らす典型的な都市河川であり、洪水、汚染、ごみの川として沿川市民にも長く忌避されてきた歴 史があります。しかし、1980年に施行され昨年で30周年を迎えた流域視野の「総合治水対策」、さらには2004年に策定された「鶴見川流域水マスター プラン」を軸として、治水安全度、水質の着実な向上を実現し、自然域の回復保全も進められています。

TRネットの流域学習コンセプト

鶴見川の流域は「バクの形」

鶴見川の流域は「バクの形」

人口の大半が都市に暮らす現代において、地球環境の危機に対応して持続可能な社会を作っていくためには、あらゆる暮らしの場所において、遠くの自然ではなく暮らしの足元である都市の自然を見直し、大地に根ざした新しい都市の暮らしを目指す市民文化を育ててゆく必要があります。特に、近年の地球温暖化に伴う気候変動等を背景とした豪雨・渇水に対する適応策の推進にあたっては、大地の凸凹と水循環の必然、すなわち<流域>を枠組みとした対策を進めることが不可避となっています。

TRネットでは、この流域思考をわかりやすく伝えるために、鶴見川流域を、悪い夢をたいらげ良い夢だけを人々に残してくれるという伝説のある動物<バク>に見立てて、流域バクを共有しようと呼びかけてきました。そして、次世代を担うこどもたちが、足もとの大地=流域に親しみ、そこに暮らす生きものたちや大地の凸凹や水の循環にかかわる感動的な出会いを通して、足元の自然に対する親和性をはぐくみ、真の地球人として育っていくことが大切であると考え、その学習機会の提供を、こどもの成長・発達段階による興味・関心の変化に即した方法で実施してきました。

安全・安心・魅力ある水辺体験活動

都市河川である鶴見川水系で流域学習支援を成立させるためには、<安全><安心><魅力>の条件を整える必要があります。

鶴見川・早渕川合流点での小学校の学習支援

鶴見川・早渕川合流点での小学校の学習支援

<安全>
治水のための河川整備等により、都市河川特有の危険があり、どこでも安全に体験学習を行うことができるとは限りません。安全に体験活動のできる水辺拠点の整備を進めてくださる行政(河川管理者)の協力がかかせません。

<安心>
学習の実施にあたっては、危険箇所の把握、こどもたちの危険行動の回避等の危機管理の専門知識をもつNPOスタッフ等によるサポートが必要と私たちは考えます。スタッフの研修等に関しては財団・行政からの支援も得ています。

鶴見川河口干潟での魚とり

鶴見川河口干潟での魚とり

<魅力>
都市河川でも水辺には豊かな生きものの賑わいがあります。流域の各地にある水辺拠点で生きものの賑わいを育む日常的な環境管理が連携TRネットの諸団体により進められており、感動のある自然体験活動を支えています。

このような多元的な連携がつくりだす<安全>・<魅力>・<安心サポート>のトライアングルにより、こどもたちは存分に自然にふれ、学び、その感動がさらに教員、保護者、市民に波紋をひろげ、川を、流域を大切にする地域・流域文化の育成につながると確信しています。

「学習川遊び安全ガイド」のご案内

学習川遊び安全ガイド鶴見川流域ネットワーキングが20年近く水辺の活動と1万人以上の子どもたちの学習支援した実績と経験をふまえ、(財)河川環境管理財団の河川整備基金の助成を受け、都市の水辺で安全に楽しく学ぶための「学習川遊び安全ガイド」を取りまとめました。

>> 詳しくはこちら

鶴見川流域学習支援の展開

水難事故防止のためライフジャケットの着用を徹底

水難事故防止のためライフジャケットの着用を徹底

上記の方針に沿った学習支援を実施することにより、多くの方々の信頼と共感を得ることができ、npoTRネットが支援したこどもたち(主として小学生)たちの数は、年々その数を増やし、2007~2009年度は、毎年述べ4,000名を超えるまでになっています。
また、学校の枠を超えた「流域学習スタンプラリー」、「バクの流域こども探検隊(通称:ライジャケ隊)」も進展、毎年述べ数百名の方が、親子での流域体験を重ねています。

 

流域学習の記録

npoTRネットでは、学校、市民団体、行政等と連携を行い、こども達に鶴見川とその支川、そして流域を楽しく安全に学習していただく活動を進めています。昨年度は例年にも増して、多くのこども達、そして先生方に足元に広がるワンダーランドを体感していただきました。

2013年度実績
実施校(団体)数 実施回数 述べ人数
野外学習支援 24 31 3174
ビオトープ学習支援 19 31 3067
学校出前授業 7 7 615
教員研修 4 4 84
合計 54 73 6940

※npoTRネットが、連携TRネットの協力を得て実施した実績です。連携TRネットの各団体が独自に実施したものは含まれません。

実施校(団体)数 実施回数 述べ人数
2010年度実績 42 68 5280
2009年度実績 34 61 4591
2008年度実績 56 81 4169
2007年度実績 37 75 4480
2006年度実績 2264
2005年度実績 1270
2004年度実績 825

※npoTRネットが、連携TRネットの協力を得て実施した実績です。連携TRネットの各団体が独自に実施したものは含まれません。

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