鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)活動

鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)活動は、バクの姿の流域地図を共有しながら流域規模の市民連携をすすめ、≪安全・安らぎ・自然環境・福祉重視の川づくり・まちづくり≫をとおして、持続可能な未来を開く新しい流域文化の育成を目指す、流域市民団体の交流・連携活動(ネットワーク活動)です。
TRネット活動は、連携鶴見川流域ネットワーキング(連携TRネット)と、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング(npoTRネット)の協働により進められています。

TRネット活動のめざすもの

TRネットのミッション

 

TRネットの組織構成

 

連携TRネットとnpoTRネットの関係図

連携TRネットとnpoTRネットの関係図

特定非営利活動法人 鶴見川流域ネットワーキング(npoTRネット)

npoTRネットはNPO法に基づく法人格を持った団体であり、正会員・賛助会員・会誌会員によって構成されます。npoTRネットの最終的な意思決定は正会員(NPO法上の社員に相当)による総会によってなされます。総会によって決定された各事業は正会員より選任された理事会と事務局によって推進処理されています。

連携鶴見川流域ネットワーキング(連携TRネット)

連携TRネットは、会の代表がnpoTRネットの正会員であるか、会あるいは代表が賛助会員・会誌会員として登録されている団体、かつ規約を遵守して連携TRネットに参加する団体によって構成される任意組織であり、npoTRネットを事務局として連携活動を推進するとともに、npoTRネットの公益活動を支援します。
連携TRネットの基本的な必要事項は、npoTRネットに正会員を送る参加団体の代表ならびにnpoTRネットの理事によって構成される流域世話人会により決定されます。

亜流域組織(サブネット)

連携TRネットの常設プロジェクトとしてサブネットが置かれています。源流流域(東京都管理区間)、麻生川流域(川崎市・神奈川県管理区間)上流(谷本川)流域(神奈川県管理区間)、中流流域(神奈川県管理区間)、下流港北流域(国の直轄区間)、下流鶴見流域(国の直轄区間)、恩田川流域(東京都・神奈川県管理区間)、早渕川流域(神奈川県管理区間)、矢上川流域(川崎市・神奈川県・国管理区間)にそれぞれサブネット組織があり、地域ごとの連携や対応する河川管理者や自治体との意見交換の枠組みとなっています。

その他の組織(プロジェクト)

参加団体が流域規模で連携して推進するテーマ型の活動はプロジェクトとして推進されます。npoTRネットと連携TRネットが協働するおもなプロジェクト組織には以下のようなものがあります。

●TRネットの鶴見川流域クリーンアップ作戦プロジェクト ●環境プロジェクト(各種調査活動から、学校の総合学習、教科学習、さらに「バクの流域学習スタンプラリー」学習や、鶴見川流域ふれあいセミナー/夢交流会支援などを含む流域学習推進活動、高水敷管理) ●次世代育成プロジェクト ●鶴見川流域ツーリズムプロジェクト ●わくわく水族館プロジェクト ●多自然川づくり勉強会プロジェクト ●いるか丘陵流域フォーラムプロジェクト ●鶴見川流域キャンペーンプロジェクト ●グッズ企画販売プロジェクト

npoTRネットと連携TRネットの関係図

npoTRネットと連携TRネットの関係図

TRネット活動の基本スタイル

  1. 流域地図を共有する
  2. 川歩き・流域歩きを大切にする
  3. 持ち場なしに連携なし、というセンスがある
  4. 団体ごとに技芸(特技)をみがき、技芸をもって他の団体と連携する
  5. パートナーシップを重視し、合意形成型の活動をねばり強く推進する

TRネット活動の基本指針

  1. バクの姿の流域地図を共有し、行政区画をこえて活動します
  2. 川に沿って自然と都市と文化の再発見・再学習をすすめます
  3. 安全・安らぎ・自然環境・福祉重視の理念のもとで、川を保全・再生し、自然と都市が共生する流域文化・流域暮らしを創造します
  4. それぞれの持ち場・役割分担と相互の連携を大切にし、市民・河川管理者、自治体、企業の間に多様・多彩なパートナーシップを育てます
  5. 持続可能な未来をめざし流域視野で交流します

TRネット活動の内容

連携鶴見川流域ネットワーキング(連携TRネット)参加団体の自主活動をベースに、連携TRネットとNPO法人鶴見川流域ネットワーキング(npoTRネット)の協働により、さまざまなTRネット活動が推進されています。また、各団体ごとの日常活動にくわえ、各種の大規模な地域あるいは流域イベントの主催、行政イベントへの連携、さまざまな調査、教育関連活動なども、活発に展開されています。それ以外にも、広域的活動や行政と連携する各種の取り組みなど、積極的に展開・推進しています。
また、各活動の予定や内容は、連携TRネット各団体・TRネットのホームページやその他の媒体等で、随時公表されています。

  • 連携TRネット参加団体の活動
  • npoTRネットの活動
  • 流域規模のプロジェクト活動
    クリーンアップ活動、流域環境学習推進、多自然型高水敷管理、次世代育成活動、流域ツーリズムの推進、鶴見川・バクの流域水キャンペーンの支援、その他
  • パートナーシップ活動
    鶴見川流域水マスタープラン推進のための「鶴見川・バクの流域水キャンペーン」への参加。「ふれあって流域鶴見川」(行政のキャンペーンイベント)の実行委員会への参加。「鶴見川流域ふれあいセミナー」(流域市民講座)への企画、運営協力。参加市民団体主催の各種の大規模イベント(鶴見川源流祭、こども風のまつり、鶴見川いかだ・カヌー天国、いかだで遊ぼう谷本川など)を行政と連携しつつ推進。
  • 公共的なプロジェクトや事業への参画
    源流保水の森、上小山田みつやせせらぎ公園、都立小山田緑地、関山橋わんど、丸山橋水辺、恩田川高瀬橋、高ヶ坂松葉調整池、大正橋、鉄町河川敷、市ヶ尾水辺の広場、鴨居河川敷、新羽ワンド、綱島バリケン島~早渕川合流点寄洲にいたる川辺、駒岡河川敷、矢上川合流部左岸寄州、河口生麦干潟、早渕川親水広場、宮前美しの森公園などでの植生・生物多様性管理、各種調査・観察会、草刈り清掃等の環境管理作業の実施。
    そのほか、鶴見川流域水マスタープラン推進( 2004~)のための流域水懇談会市民部会等への参加。河川管理にかかわる全体的・地域的な情報交換組織である流域懇話会、リバーシビックマネージャー制度等への参加。
  • 情報提供
    情報誌(TRネット通信、その他)やインターネットなどによる情報発信。鶴見川流域ウォーキングMAP、鶴見川流域生きものガイドブックなどの発行・販売。

TRネットと地域行政との「懇話会システム」

「懇話会システム」とは、TRネットと地域行政との意見交換システムです。
従来より、TRネットは河川管理の地域的な枠組に対応する形で、河川・流域情報を交換するための懇話会システムを機能させています。懇話会システムは1994年、国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所の呼び掛けによって流域全体の規模においてスタートし、その後、各地域ごとにTRネットと地域行政の協働によって設立。今日にわたり、「鶴見川流域懇話会」として継続されています。

鶴見川流域懇話会

地域行政との意見交換システム「鶴見川流域懇話会」

表彰

連携TRネット

  • 鶴見川源流ネットワーク
    緑化功労賞(東京都、1996年)
    都市緑化功労賞(国土交通大臣、2003年)
    河川功労賞(社団法人日本河川協会、2008年)
  • あおばく川を楽しむ会
    横浜環境保全活動賞(1999年)
    環境省地域環境保全功労賞(環境省、2000年)
    感謝状(神奈川県横浜川崎治水事務所、2011年)
  • いかだで遊ぼう谷本川実行委員会
    横浜環境活動賞(横浜市、2006年)
    環境省地域環境保全功労賞(環境省、2007年)
  • みどり・川と風の会
    横浜環境保全活動賞(横浜市、2002年)
    環境保全功労賞(環境省、2003年)
  • 矢上川で遊ぶ会
    食品容器環境美化協会表彰(1997年)
    川崎市環境功労者表彰(1998年)
    川崎市環境功労者表彰(環境教育)(2000年)
    第10回コカ・コーラ環境教育賞奨励賞受賞(2003年)
    かながわ地球環境賞(2006年)
    川崎市市制80周年表彰(2006年)
  • 下流ネット鶴見
    「環境美化実践優良市民団体」表彰(社団法人食品容器環境美化協会、2006年)
    「鶴見まちづくり功労賞」(横浜市鶴見区 2007年)
    「横浜環境活動賞」(横浜市環境創造局:2010年)

TRネット(NPO法人設立以前)

  • 第1回日本水大賞建設大臣賞(1998年)
  • 国際河川シンポジウム・リバープライズ最終8位入賞(ブリスベン市、2000年)

npoTRネット(NPO法人設立以後)

  • 第12回日本水大賞「市民活動賞・読売新聞社賞」(「多元的協働による流域学習の総合的な推進」活動:2010年)
  • 「横浜・人・まちデザイン賞(地域まちづくり部門)」(横浜市、2011)
  • 「第10回トム・ソーヤースクール企画コンテスト(一般部門優秀賞)」(安藤スポーツ・食文化振興財団、2012)
  • 平成23年度「手づくり郷土賞(一般部門)」(国土交通省、2012)
  • 「第19回 横浜環境活動賞 大賞(市民の部)」(横浜市、2012)
  • 「第19回 横浜環境活動賞(生物多様性特別賞)」(横浜市、2012)

TRネット創設20周年とRAC全国大会開催

TRネット創設20周年にあたる、記念すべき2011年、TRネット活動の日常的な大課題である次世代育成の領域において、私たちは文字通りの大仕事を果 たすこととなりました。9月17.18.19の3日間、慶應義塾大学日吉キャンパスをメーン会場として開催された、「第11回 川で学ぶ体験活動協議会全 国大会(RAC全国大会)」(実行委員長:岸由二 npoTRネット代表理事)は、全国から600名の参加者を受け、神奈川県知事のご挨拶をいただく盛大 な大会となりました。

npoTRネットは、<都市河川における水辺体験活動の推進と安全・安心サポート>をテーマとした本大会を、大会実 行委員会・運営委員会の事務局担当として支えることとなりました。流域各地でさらにこれを支えたのは連携TRネット諸団体の活動でした。<子どもたちが川 で流域で楽しく安全に自然体験を重ねる社会こそ環境未来への希望>と考え、創設以来、のべ数万人の子どもたちの川辺の学習・体験をささえたTRネット活動 が、力を出し切った本大会は、創設20周年を記念する事業になりました。

市民活動の現場や、川辺散策の日々や、流域各地の様々な連携活動の日常から、川を守り蘇らせ、流域のまちや人をもういちど地球にしっかりと繋ぎなおす、環境重視の新しい流域文化を育成する市民・企業・行政のパートナーシップが、鶴見川の流域に広がっています。

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