鶴見川に於けるコイの大量死・原因はコイヘルペスの報道

2004年5月4日付けの新聞各紙にて、また5月5日の京浜河川事務所ホームページにて発表された記事を既に見られた方もおられると思いますが、4月26日に確認され、5月6日現在も続いていると思われる鶴見川でのコイの浮上死について、朝日新聞社のホームページ(5月5日付け)に、神奈川県水産総合研究所内水面試験場(相模原市)の調査でコイヘルペスウイルス(KHV)によるものである事が判明したとの記事が掲載されました。
http://www.asahi.com/national/update/0505/012.html

以下、コイヘルペスウイルスによる病気の特徴、またTRネットで確認している鶴見川のコイに関する状況、今後の工夫等についてまとめてみましたのでご参考にして頂けたら幸いです。
尚、鶴見川に於けるコイの浮上死については、国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所のホームページにて掲載されております。 http://www.keihin.ktr.mlit.go.jp/news/h16/press002/index.htm

またコイヘルペスウイルスに関する情報は農林水産省のサイトに詳述されておりますのでそちらをご覧頂けたらと思います。
http://www.maff.go.jp/koi/

なお鶴見川のコイに関する情報については今後も情報が入り次第逐次更新していく予定です。

 

Q. 病原体は何ですか?
A. KHV(Koi Herpes Virus)と呼ばれるウイルスによります
Q. どんな病気ですか?
A. 発病すると行動が緩慢になったり餌を食べなくなりますが、目立った外部症状は少なく、鰓の退色やびらん(ただれ)などが見られる事があります。ウイルスは水温18℃~25℃の時に幼魚から成魚までに発病し、そのままの場合、死亡率は80~90%に達するとされる、死亡率の高い病気です。
Q. どの様にして感染するのですか?
A. ウイルスに感染したコイから水を介して別のコイに感染します
Q. 発病する魚は何ですか?
A. ニシキゴイ・マゴイのみ発病します
Q. コイ以外に発病する魚はいますか?
A. 感染はニシキゴイ・マゴイのみで、フナ等の他の魚種がいる場合でもそれらへの感染は確認されていません。
Q. 人に感染しますか?
A. KHVは、30℃以上では増殖することができないため、ヒト(体温:36~37℃)の体温では感染できないようです。従って発病したものを摂取しても人間には感染しません。
Q. 治療法はありますか?
A. 現在有効な治療法はありません。
Q. KHVが発生した経緯は?
A. 1998年にイスラエルやアメリカでコイの大量死があり、2000年にこれが新しいウイルス(KHV)が原因である事がわかりました。その後、ヨーロッパやインドネシアなどでもコイヘルペスウイルス病の発生が確認されましたが、この病気は近年発見された新しい感染症で、まだまだ不明なことが多いのが現状のようです。
Q. 感染を広げない為の対策は?
A. 感染したコイを完全に隔離する事が必要です。農水省では現在、全都道府県でコイヘルペスウイルス病の早期発見に努めており、発見された場合、出荷自粛、移動禁止、焼却処分などのまん延防止措置をとっています。従って現在感染したもの、また感染が確認された地域に住むコイの持ち出しは禁止されています。 

 参考サイト:http://www.maff.go.jp/koi/

 

TRネットが確認しているこれまでのコイの状況

2004年4月26日(月)の亀甲橋下の様子(撮影:TRネット)

2004年4月26日(月)の亀甲橋下の様子(撮影:TRネット)

TRネットで鶴見川のコイの異変を確認したのは4月21日(水)に遡ります。鴨居人道橋付近に於いて、かなりの数の弱ったコイが流れに抵抗できず流されていくところが確認されました。が、当時はまだ付近に打ち上げられた死体等は確認できませんでした。死体が多数発見され、問題となったのは翌週26日(月)の時点で、亀甲橋付近に於いて多数のコイの死体が確認され、その後新聞、テレビのニュース等に於いて取り上げられる事となりました。

この様な感染が起こらないようにする為の今後の工夫

今回のコイヘルペスウイルスによるコイの感染は、外部からの大量放流の風潮が再び高まってきていると感じた矢先の出来事でした。コイ以外でも感染水域からの淡水魚等の放流も気になります。放流はやめよう、在来の魚たちの暮らしの場所を保全整備して応援しよう、これからはそんな運動をすすめてゆきます。今後は感染の有無に関わらず、また種類を問わず、外部からの水生生物の持ち込みは避けるようにいたしましょう。

水生生物の外部からの持ち込み放流は控えましょう。

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